投資についての記事を見ていると、トマ・ピケティの言うr>gがよく出てくる。
r>gだから投資をしないのは勿体ない。こんな論調だ。
投資をすれば誰でも儲かるのか?
私はこの考えにとても懐疑的である。
直感的には日本のバブル崩壊前にこの考え方がよく似ているからである。
そして、今、誰もがr>gを信じて投資をしているからである。
r>gという法則が成り立つのは過去の話である。
おそらくはインターネットなどが普及する前。
また、富裕層以外も自由に株式市場にアクセスできるようになった現代、そして未来でも有効であり続けるのだろうか?
今みたいに、株価が上がると言って多くの人が疑いもせずに買う。
このr>gで示される将来の値上がり分を織り込んだ株価が今だとすれば、今以上に上がるにはr>g以外の根拠となる上がる要因が必要ではないか?
高くなった株を誰が更に買いつづけるのか?これはバブルなのではないだろうか?
こんなことを思わずにはいられない。
あと、誰もがアクセスできない市場(当時は庶民ではなくお金持ち)では昔r>gが有効だった。
そうするなら、現代なら誰もが投資のできない、直接投資が儲かり、間接投資は誰もが参入し利益が出ない状態になっているのではないか?この様に思ったりする。
ちなみに、https://www.scgr.co.jp/report/survey/2021062248653/にあるグラフを見ても、直接投資は良いが、間接投資はもう利益の出ない投資手法になりつつあるのではないか?そんな気がしてならない。